はじめに
1. エネルギーのお話
2. 材木のお話
3. 山のお話
4. 縁の下のお話
5. 構造のお話
6. 内装材のお話
7. 空気のお話
8. 快適さのお話
9. エコロジーのお話
10. デザインのお話

   「木能満間」という住宅を創るに当り当社の考えかたをご紹介したいと思います。
お客様にとっては一生に一回の大きな買い物ですので、住宅総合展示場や各種の展示会、勉強会などに参加し勉強しておられると思います。
モデルハウスでの短い時間ではご説明しきれない内容をまとめてみました。
また、あらかじめおことわりしておきますが、当社は大手の住宅会社のフランチャイズでもフランチャイジーでもありません。

   「木能満間」と書いて「きのまんま」と読みます。
読んで字のごとく、木の能力をふるに発揮した空間という意味です。
木は昔から日本家屋に使われてきました。
木は人間にとても良い環境を与えてくれます。
ですが、その性能をフルに発揮するには少し工夫が必要です。
なぜかと申しますと、昔の生活と今の生活とではずいぶん住宅に求められる環境(性能と置き換えたほうが分かりやすいかもしれません)が変わってきました。
耐久性はもちろんのこと、断熱性・防音性・耐震性・経済性・環境性(地球にやさしいか)・デザイン性・メンテナンス性等非常に多くのものを要求されています。
木の弱点である「ねじれ・ちぢみ・われ」・腐朽性・防蟻性等を克服し、木の快適な空間つくりを目指したのが「木能満間」です。

   木造住宅で、なおかつ「木能満間」というネーミングなのになぜ高断熱・高気密住宅なのか。
名前の印象からは、在来工法で、無垢の木をたくさん使って「従来からの伝統木造住宅はいいですよ」という家をご想像なさる方も多いでしょうが、「木能満間」は高断熱・高気密住宅です。
それも次世代省エネ基準をクリアした高性能な住宅です。
ここで当社としての高断熱・高気密住宅の基本的な考え方をお伝えしておかなければなりません。
 高断熱・高気密住宅というと特別な工法の家が突然日本に登場してきたという印象を抱いておられる方が多いと思います。
また、カナダや北欧で生まれた工法が日本に合うわけがないとお考えの方もいらっしゃると思います。
私が考えます高断熱・高気密住宅とは「特別な工法」や「輸入住宅」的な工法でしか作れない建物ではありません。
そもそも日本の在来工法は隙間風が大変よく入る構造になっていました。
そこにコタツや火鉢に変わって暖房器具(部屋全体・家全体を暖める道具)が使われ始め、家を「断熱する」という考え方が始まりました。
そのころから壁の中に断熱材(グラスウール)を入れるようになりました。
すると暖房時や冷房時に暖かい湿った空気が隙間風となり壁の中に進入し結露となり、断熱材をカビだらけにし、材木を結露水で腐らせました。
そのカビを餌にダニが繁殖し、その死骸がハウスダストとなり、お子様のアトピーや喘息を引き起こしました。北海道では床下に茸が生えてきました。
2〜3年後壁を剥してみると、断熱材がカビだらけになってちぢんで壁の中の下の方に滑落していました。そうなってしまうと当然断熱効果 はまったくありません。
そのような理由から、断熱材の本来の性能を確保しようという試行錯誤なされました。
調べていくと、断熱材(グラスウール)の中を空気が移動すると断熱効果が低下する事がわかりました。また、暖房時に壁の隙間から室内の湿った暖かい空気がグラスウールの中に入り、それを外気が冷やしグラスウールの中で結露することが分かりました。
それで、室内側から暖かい湿った空気が壁の中に進入しないようにシート(気密シート)を張り隙間をふさぎました。
また、外側に隙間風が壁の中に進入しグラスウールの中を空気が移動しないように、水蒸気は容易に通 過できるが風は通さない防風シートを張り、また、室内から進入した湿気を外気に放出する為に通 気層を設けました。
つまり、「隙間風の原因となる隙間を塞いで行ったら気密住宅になりました。」という、とても必然的なことです。
 ここまでは気密のお話でした。つぎに断熱のお話です。
隙間風を退治することによって断熱材が本来の性能を発揮できるようになります。
すると断熱性能に劣る窓や外気に面するドアが結露し滝のように結露した水が流れ落ちます。
今まで壁の中で結露していた水分も行き場を無くしてしまいます。
そこで窓をペアガラスの断熱サッシにし、ドアを断熱性の高い物にし、断熱の弱い部分を補強していきました。当然密閉したままの家に住んでいたら死んでしまいますので、必要最低限の換気を機械でするようにしました。
このことによってはじめて少ない暖房費(エネルギー)で家全体を暖房できるようになりました。
ただ、どれ位の断熱性能があると家中温度差無く快適に生活できるかという指針が必要でした。
それは、北海道も青森も新潟も東京も大阪も九州も沖縄も一緒で良い訳がありません。
それが今の日本の基準でいうと「次世代省エネルギー基準」です。
ここでは難しい数字は申し上げませんが、断熱性能・気密性能をはじめて数字で表せるようになりました。換気もはじめて計画的に行えるようになりました(詳細は後述)。
これはとても重要なことです。たとえば、車をお買いになるときにスタイルや馬力や駆動性能・価格だけでお決めになりますか。
10モード・15モード燃費というのが購買の大きな決定要因になりませんか。
エアコンで言えばCOP(エネルギー消費効率)を気になさらずに値段だけでお買いになる方は今では少ないと思います。
私は断熱性能・気密性能は住宅にとって耐震性能や耐久性能と同等に重要な性能だと思っております。また、高断熱高気密住宅にする為に特別 な材料やパネルを使っていくと、とても高価な住宅になってしまいます。「木能満間」は極力、特別 な材料を使わず、特別な作業をすることなく普通に造ると高断熱高気密住宅になる構造を目指しました。
そして何よりお求め安い価格であること、新潟県の気候風土に適し、冬だけではなく、新潟の四季を通 じて快適に生活できる家であることを念頭に於いて開発した家が「木能満間」です。